記事作成のコツ

Web記事で体言止めが好まれない理由

 

クライアントから渡されるマニュアルに

 

体言止めの使用は避けてください。

 

みたいに書いていることってありますよね。

 

念のため説明しておくと、体言止めというのは

 

  • 昨晩の天気は雨。
  • 今月末に沖縄へ出張予定。
  • 優しいと噂の彼。

 

のように、体言(名詞や代名詞など)で文章を終わらせる表現のことです。

 

で、なんで体言止めを使っちゃいけないの?

って思いませんか?

山田 ユウキ
山田 ユウキ
私は思っていました(笑)

 

そこで今回は、昔の私と同じ疑問を持っている方のために、なぜ体言止めが好まれないかを解説していきます。

 

【理由1】体言止めは分かりにくい

体言止めが好まれない一番の理由は、複数の解釈ができてしまうからです。

 

例えば以下の文章を読んでみてください。

 

原料価格の高騰。これが問題だ。

 

一見、特に問題ないように感じるかもしれません。

ですが、この文章が持つ意図には以下の3パターンが考えられます。

 

【パターン1】

これまで原料価格が高騰していた。これが問題だ。

【パターン2】

現在、原料の価格が高騰している。これが問題だ。

【パターン3】

これから原料価格が高騰する。これが問題だ。

 

どれも似たような文章ではありますが、時制が変わるだけで今後どんな対策が必要になるかはまったく変わってきます。

 

例えば「原料価格が高騰していた」なら、これからどうやってリカバリーしていくかが問題になります。

逆に「これから原料価格が高騰する」なら、この事態にどう備えておくかが問題になります。

 

そんなの前後の文脈で判断できるだろ

と言われればその通りなのですが、解釈に幅がある文章は読者の脳に負担をかけてしまいます。

 

小説のように読むこと自体が目的になっている文章なら、解釈に幅を持たせるのも悪くはありません。

ですが、Webライターが書く記事の目的は

 

分かりやすく(ストレスなく)情報を伝える

 

であることがほとんどです。

わざわざ体言止めを使って想像の余地を残す必要はありません。

【理由2】体言止めは冷たい印象になる

Webライティングの案件では「ですます調」を指定されることがほとんどですよね。

それはなぜかといえば、優しい印象を与えておいた方が読む気になりやすいからです。

 

例えば↑の文章が以下のように書かれていたらどうでしょう?

 

Webライティングの案件では「ですます調」を指定されることがほとんどだ。

それはなぜかといえば、優しい印象を与えていた方が読む気になりやすいからである。

 

やっぱり……なんとなく威圧感がありますよね。

 

体言止めもこれと同じです。

例えば以下のような文章ならどうでしょう?

 

ダイエットの基本はカロリーコントロール。

高価なサプリは不要。

まずは食生活の見直しを推奨します。

 

まるで無口キャラのセリフみたいですよね。

体言止めを2回も繰り返す大げさな例ではありますが、ニュアンスは伝わったかと思います。

セオリー通りにはいかない

なにも私は

 

山田 ユウキ
山田 ユウキ
体言止めは絶対に使うな!

と言いたいわけではありません。

 

もちろん、場合によっては体言止めを使った方が自然な仕上がりになる場合もあります。

 

文章の書き方に正解はなく、100%セオリー通りにはなりません。

こればっかりは数をこなして感覚を養ってもらうしかないんですが、1記事に5回も10回も体言止めが現れるようなら、さすがそれは多すぎかなと感じます。

さいごに

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