突然ですが、以下のどちらが記事にふさわしい表現か、あなたには分かりますか?
- ケーキを作るときには砂糖が必要だ
- ケーキを作る時には砂糖が必要だ
”時”を使うのが日本語として間違っているわけではありません。
とはいえ、仕事として文章を書くからには、できるだけ記事にふさわしい表現を選びたいものです。
記者ハンドブックとは

記者ハンドブックは、望ましい文章表現を調べるための辞書だといえます。
1956年に共同通信社から初版が発行され、2016年には第13版が発行されました。


言葉の意味を説明する辞書とは役割が違います
Webライターが記者ハンドブックを持つべき理由
1.記者ハンドブックが業界の基本ルールだから
記者ハンドブックは新聞記者だけでなく、ライターや編集者など、プロとして文章に携わる人がほぼ必ず持っている一冊です。
Webライターはクライアントからマニュアルを渡されることもあるでしょう。
こうしたマニュアルも、基本的には記者ハンドブックの内容がベースになっています。
案件によっては記者ハンドブックと違う表記ルールが定められていることもあります。
クライアントから指示がある場合はそちらを優先してください。
例えば「わかる」は「分かる」と書くのが記者ハンドブックでのルールですが、ひらがなで書くように指示されることもあります。
2.スキル&報酬アップにつながるから
表記ルールを意識できているWebライターは、正直あまり多くありません。
だからこそ、記者ハンドブックで基本ルールを押さえているWebライターはクライアントから一目置かれます。
取引先の信頼を勝ち取っていけば、いずれは報酬アップも期待できます。
記者ハンドブックで分かること
漢字を使うべきか、ひらがなを使うべきか分かる

とき
=時[名詞。主に時期・時間・時刻そのものを示すとき]
売り時、書き入れ時、実行の時が来た、梅雨時、時が解決する、時々、時として、時と場合、時ならぬ、時には[たまには]、時の権力、時の流れ、時の人、時は金なり、時を待つ、何時=なんどき
=とき[形式名詞。主に「…の場合」]
行けないときは連絡する、いざというとき、(もしも)返ってきたときは、事有るとき、困ったときの神頼み、事故が起こったとき、社員を採用するときは、衆院解散のときは、…しようとするとき(に)は、都合の悪いとき
[注]使い分けに迷う場合は平仮名書き。
どの漢字がふさわしいか分かる

たたかう
=戦う[一般用語。勝ち負けや優劣を争う]
意見を戦わせる、言論の戦い、告示前の戦い[選挙]、戦わずして勝つ
=闘う[闘争、格闘、利害の対立で争う、困難などにうち勝とうと努める]
基地返還の闘い、時間との闘い、自然との闘い、精神と肉体との闘い、病魔と闘う、暴漢と闘う、要求を闘い取る、労使の闘い
[注]使い分けに迷う場合は「戦」を使う。
間違いやすい表現が分かる

気が置けない人
[注]遠慮・気兼ねの要らない人の意。油断できない、気が許せないの意に使うのは誤り。
外来語の表記が分かる

その他
ここまで紹介したもの以外にも、記者ハンドブックにはたくさんの知識が詰め込まれています。

記事の大原則は「正確に、早く」だ。それに加え、難しい事象であっても「分かりやすく」「コンパクト」にまとめることが重要となる。
その中心となるのは、いつ(WHEN)どこで(WHERE)だれが(WHO)なにを(WHAT)なぜ(WHY)どのように(HOW)の「6要素(5W1H)」だ。

4 誤読、難読の恐れのない場合は、原則として読点を打たない。
(1)「一方」「なお」「また」などの後。
[注]「なお」「また」などの接続詞は使う必要がない場合が多い。
(2)主語となる部分の語、句や文が短いとき。

(3)単位語の十、百、千は原則として使わない。「千」はきりのいい数字に限り使う。ただし株価指数やエンジンの排気量、スポーツの競技名など定着した表記は「千」を使わない。
[例](かっこ内のようにしない)
700人(×7百人)
9870円(×9千870円)
1万5千円
3千㍍級の山々
2000ccのセダン
最新版の記者ハンドブックを買おう
記者ハンドブックの値段は1,900円(+税)です。
最新版は13版(2020年12月現在)。
初版からの発行ペースを考えると、14版が発行されるのは2021年〜2025年あたりでしょうか。

記者ハンドブックは少し大きめの本屋、もしくはAmazonや楽天などで購入できます。
スキル&報酬アップを目指すなら、ぜひこの機会に購入しておいてください。

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