正直言って、AIの性能は驚異的です。
人間でなければできないと思われていた仕事がAIに代替される……。
これは遠い未来の話ではありません。
ですが、だからといってWebライターに未来がないかというと、まったくそんなことはありません。
今回の記事では
- ライティングAIの実力
- AIが人間のライターに勝てない点
- AIに仕事を奪われないWebライターになる方法
この3点について解説します。
もしあなたがAIに脅威を感じているなら、ぜひ最後までこの記事を読んでいってください。
人は自分に理解できないものを恐れます。
逆にいうと、一度理解できてしまえば、もう恐れる理由はありません。
現状と対策を正しく理解することで、あなたのAIに対する不安は払拭されます。
AIの文章力はすでに人間のWebライターに並んでいる
正直言って、今のAIはライティング初心者よりよっぽど良い文章を書いてくれます。
まずは実例をお見せしましょう。
現状最強のAI「ChatGPT」の実力
単にAIといってもいろいろありますが、今回はChatGPTというAIを紹介します。
ChatGPTはOpenAIという非営利団体が開発した人工知能(AI)の一種で、これまでの歴史上、最も急速に成長しているWebサービスとして知られています。
ChatGPTは現在無料で使えますので、ぜひあなたもAIの実力を実感してみてください。
登録方法は以下のページで分かりやすく解説されています。
それではさっそくChatGPTに質問を投げかけてみましょう。
試しにWebライターのパソコンはどんなものを選べばいいかと聞いてみました。
……すごすぎませんか?
信じられないかもしれませんが、私はこの回答にまったく手を加えていません。
この文章を打ち込み、Enterキーを押しただけで上の回答が生成されているのです。
タスク案件レベルの仕事は奪われる
初心者ライターが取り組むような
- 「〇〇についての感想」
- 「〇〇に関する経験談」
といった簡単な依頼は今後なくなる可能性が高いです。
なにしろAIは想像で文章を生成することもできますので……。
試しにAirPodsの感想を書かせてみました↓
実際にChatGPTを使ってタスク案件に挑戦してみたところ、なんと見事に承認されてしまいました。
……まぁ正直なことをいうと、それなりに手間はかかっています。
AIは細かく正確な指示を出さないと望み通りの文章を生成してくれません。
依頼内容をコピペしてAIに投げ、出力してもらったデータをそのまま納品
というわけにはいかないのが現状です。
今のところ、普通に自分で文章を書いた方がずっと早く済みます。
いずれは長文記事も書けるようになるはず
AIが書く長文記事はまだまだレベルが低い、というのが私の感想です。
実際に「Webライター 案件」というキーワードをもとに長文記事を書いてもらうよう頼んでみました。
この対話で出力されたのがこちらの記事です。
読んでいただければ分かりますが、この記事は指示通りの内容になっていません。
それに記事の内容も浅く、これでは読者の役に立つ記事(=質の高い記事)とは言えません。
これはChatGPT以外のツールでも同じです。
例えば日本語に特化したCatchyというライティングAIサービスは、以下のような記事を生成しています。
平気で間違った情報を書く上に、同じような内容を何度も繰り返しています。
(取り消し線を入れている部分が間違った情報)
多少参考にはなりますが、とても記事作成を丸投げできるレベルとは言えません。
ただ、これはあくまで現時点での評価です。
実際、囲碁用のAIとして有名な「AlphaGo」は、専門家の予想をはるかに超えるスピードで進化していきました。
AIが人間のWebライターに勝てない点
AIのライティングスキルには非常に驚かされます。
ですが、AIがWebライターの仕事を完全に奪うことはありません。
その理由は以下の3つです。
- 経験に基づく説得力がない
- 新しい情報を扱えない
- 平気で嘘をつく
それぞれ解説します。
経験に基づく説得力がない
書き手に経験があるかどうかは、情報の信頼性に大きな影響を与えます。
例えばあなたが「子育ての心得」という講演会に出席したとしましょう。
その講演を担当する講師が
子育てをした経験なんてない。
ましてや子どもがいた経験すらない。
なんて人だったら……?
いくら内容が良くても説得力がありませんよね。
では、もしAIによる記事があふれかえる時代になったとしたらどうでしょうか。
どの記事を見てもAIが書いたと思われるものばかり。
そんな中、「3人兄弟を育てた母が教える子育ての心得」なんて記事があったら
と思う人が現れることは容易に想像できますよね。
SEOの話をすると、Googleも検索品質ガイドラインという文書の中で
- 記事を書いたのは誰なのか?
- そこに書かれている内容は経験に基づくものなのか?
こうした点も踏まえてコンテンツを評価すると明言しています。
アトムやドラえもんのようなロボットであれば経験を語ることもできるでしょうが、さすがにそんな未来は10年、20年レベルでは訪れないはずです。
新しい情報を扱えない
AIが文章を出力するには、学習元となるデータが必要です。
学習データがなければ、AIは正しい答えを出力できません。
例えばChatGPTに「TwitterのCEOは誰ですか?」と聞いてみると、以下のような答えが返ってきました。
ChatGPTはパラグ・アグラワル(Parag Agrawal)と答えていますが、正解はイーロン・マスク(Elon Musk)です。(2023年3月時点)
なぜChatGPTは間違った答えを出力してしまったのか?
それは、ChatGPTは2021年9月までの情報を学習データにしているからです。
新しい情報を扱う場合、そもそも学習元として使えるデータなんて存在しません。
ネット上の記事だろうと本だろうと、オリジナルの情報は結局人間が書くしかないわけです。
平気で嘘をつく
時にAIは堂々と間違った答えを返します。
例えば、ChatGPTに剣道の説明を求めると、以下のような答えが返ってきました。
剣道を知らない方からすると、特に違和感がない内容かもしれません。
ですが、剣道二段の私から言わせてもらうと、この文章には正確だと言えない部分があります。
気になったのは以下の部分。
剣道の試合で得点を獲得するには、竹刀で相手に触れるだけではダメです。
打突部位に命中していることに加え
- 「メーン!」「ドーウ!」といった掛け声で気合を発揮していること
- 打突後も相手の攻撃に備える体捌きをしていること
といった条件があります。
そこで以下のようにツッコミを入れてみると……。
いくらかマシになりましたが、やはりこれでは説明不足です。
少なくとも、ChatGPTに剣道の記事を書いてもらうわけにはできません。
また、適当な言葉を用意してもAIはそれらしい嘘をつきます。
例えば、私が適当に考えた造語「バックコンテンツスライド理論」について聞いてみると……。
いかにもそれらしい答えが返ってきました。
とはいえ、「バックコンテンツスライド理論」という言葉は私が考えた造語であって、こんな理論はこの世に存在しません。
ここは「そのような理論は存在しません」と返さなければいけないところでした。
このように、AIが書いた文章は信頼性に欠けます。
そもそもAIはネット上の情報を学習データにしていることもあり、出力したデータの信頼性を保証できないことは技術で解決できない問題です。
AIに仕事を奪われないWebライターになる方法
AIに仕事を奪われるかどうか。
それは今後あなたがどう立ち回るかにかかっています。
特別な知識や経験もなく、ただネットで調べられる情報をまとめているだけなら、その仕事はそのうちAIに代替されてしまう可能性が高いです。
では、仕事を奪われないWebライターになるにはどうすればいいのか?
考えられる選択肢は以下の3つです。
- セルフブランディングに力を入れる
- +αのスキルを磨く
- AIの動向を追い続ける
それぞれ解説します。
セルフブランディングに力を入れる
セルフブランディングは、AIの弱点である”経験”を攻める戦略です。
ダイエットの経験がある方はダイエットの情報、釣りが趣味の方は釣りの情報を、ブログやSNSで発信してください。
情報発信を続けていれば
- 「ダイエットに詳しい人」
- 「釣りに詳しい人」
というポジションを確立でき、いずれは記名記事を受注できるようになります。
といっても、別にインフルエンサーを目指す必要はありません。
要するに
と伝わればいいわけなので、客観的に見て
と分かるセルフブランディングができていればOKです。
+αのスキルを磨く
「Webライターの仕事=記事を書くこと」と思っている方も多いのですが、これだけでは説明不足です。
例えば
- 記事の内容を分かりやすくするために画像を用意する
- 関連する他の記事にリンクを張るなど、SEOを意識した施策を提案する
というのも仕事の一部だと思ってください。
良くも悪くも、AIは人間から指示されたことしかできません。
とクライアントに提案するなど、結果を出すために積極的な姿勢を見せることもAIとの差別化につながります。
AIの動向を追い続ける
個人的におすすめしたい方法がコレです。
AIが進化することで、たしかにWebライターの仕事は激減するかもしれません。
ですが、AIが記事を書くなら書くで、今度はそのAIに指示を出す人が必要になります。
プログラミングと同じで、AIは人間に指示されたことしかできません。
逆にいうと、上手い指示を出さなければAIは期待通りに動いてくれません。
AIを動かすには技術が必要です。
要するに
Webライターが激減するというなら、AIライターを操るディレクター的なポジションを取ればいい
という話です。
今はまだ存在しない仕事ですが、おそらくそう遠くない未来に「AIを操って記事を大量生産する仕事」が生まれるはずです。
もしそんな仕事が登場したとき、そのポジションにつけるのは
- ライターとしての技術がある(=記事の作り方が分かる)
- AIを使いこなせる(=AIに正しい指示が出せる)
この2つの特徴を持つ人です。
仮に特別な知識や経験がなくても、この方法であれば今後も問題なく稼ぎ続けられます。
AIを歓迎しよう
AIに関するニュースを見て
と悲観的になってしまう気持ちは分かります。
もし私が初心者Webライターだったら同じように考えたはずです。
ですが、今の私はAIの進化をプラスに捉えています。
なぜなら、技術の進歩はいつでも持たざる者への追い風になってきたからです。
例えばインターネットが登場する以前、広告といえばテレビCMを打つ、看板を借りるといったように、莫大な費用がかかる方法ばかりでした。
ところが、今は誰でもGoogleやYouTube、Facebookを使ってWeb広告を出せるようになっています。
広告を始めるにあたり、何十万も何百万も用意する必要はありません。
1日あたり300円、500円といった少額からでも始められます。
それどころか、その気になればブログやSNSを使って無料で集客することだってできます。
クラウドソーシングの登場だってそうですよね。
家にいながらパソコンだけで稼ぐなんて、30年前には想像もできなかったのではないでしょうか?
AIの進化も同じことです。
自分で記事を書くことにこだわり続ける人は、そのうちAIに仕事を奪われるかもしれません。
ですが、どう活用するかを考えれば、むしろ稼ぎ方の幅は広がります。
ザッと思いつくものだけでも以下の通り。
- AIを操って記事を大量に生産する
- サイト設計や企画のような上流の仕事に挑戦する
- アフィリエイトサイトを量産して稼ぐ
- 自分の商品を作り、AIに集客を任せる
結局どんな状況になろうが、ライターとしてスキルを磨いておけば、いくらでも応用が効きます。
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>>「Webライターには将来性がない?よくある疑問に答えます」を読む
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